非アルコール性脂肪肝の特徴と危険性

アルコール以外の原因で発症するのが非アルコール性脂肪肝です。

食べ過ぎや運動不足が主な原因で、近年増えてきている脂肪肝となります。肝炎に移行する可能性もあるため、早めに生活習慣を見直して、改善のために取り組んでいきましょう。

脂肪肝のうち、アルコール以外が原因のものを非アルコール性脂肪肝と言います。

以前は、アルコールの摂取し過ぎによる脂肪肝ばかりだったのですが、近年になって、非アルコール性の脂肪肝が増えてきました。その主な原因は、食生活や生活習慣の変化によるものです。

肝臓にはもともと余分なエネルギーを脂肪として貯蔵する機能があります。本来であれば、エネルギーが不足した際に、血中に送り出され使用されるものです。

しかし、慢性的な高カロリー食や、運動不足によって、使い切れずに蓄積されてしまいます。その結果、非アルコール性脂肪肝と診断されることになります。

どんな危険性があるのか

非アルコール性脂肪肝の一部は、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)へと症状を進行させてしまいます。肝炎は慢性化すると、肝硬変になったり、肝がんの原因ともなるものです。

脂肪肝であれば、生活習慣の改善で健康な状態へと回復させることが可能なので、進行する前に、食い止めることが大切です。

すべてが肝炎に移行するわけではない

アルコール以外の原因で起こる肝臓疾患をまとめて「非アルコール性脂肪性肝疾患」と呼びます。英語表記「Non-alcoholic fatty liver disease」の略で、「NAFLD(ナッフルディー)」とも呼ばれています。

非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)になるのは、このNAFLD全体の1~2割程度。残りの8~9割りのNASHにならない脂肪肝を「単純性脂肪肝」と呼びます。

非アルコール性脂肪肝が、肝炎へ移行する原因は、まだ分からない部分もあるのが現状です。単に脂肪肝だから肝炎になるというわけではなく、さらに何か他の要因が加わって非アルコール性脂肪性肝炎になると考えられています。

非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)を発症する人のほとんどは、高血糖や高血圧、内臓脂肪型肥満などの、いわゆるメタボの症状も持っていると言われています。まだ原因がはっきりしていないとはいえ、メタボ気味の人は特に気を付けた方が良いでしょう。

非アルコール性脂肪肝の基準、見分け方

脂肪肝がアルコール性なのか、非アルコール性なのか、どうやって見分けるのでしょうか?主な判断基準は、その人の普段の飲酒量です。飲酒量が基準値以下の場合には、非アルコール性だと判断されます。

また、アルコールで肝臓に負担がかかっていないかどうかは、血液検査でも知ることができます。

非アルコール性脂肪肝はアルコールが主な原因ではありません。しかし、アルコールによる影響が全くないとは限らないということです。同じように、アルコール性脂肪肝と診断されたとしても、アルコールだけが原因とは限りません。

お酒を飲みながら暴食をする習慣があったとしたら、食べ過ぎも原因の一つと考えられるでしょう。

豆知識:非アルコール性脂肪肝の歴史

脂肪肝から肝炎に移行する危険性があるのは、アルコールが原因の場合だけと考えられていました。そのため、以前は危険視されていませんでした。

しかし、1980年にアメリカの病理学者Ludwigが、アルコールを飲んでいない人にも、アルコール性肝炎と同じような症状が出ていることを発表しました。

この肝炎を、それまでのアルコール性の肝炎と区別するために、「非アルコール性脂肪性肝炎」と呼ぶことになったのが始まりです。

非アルコール性脂肪性肝炎は、英語表記の「Non-alcoholic steatohepatitis」の略で「NASH(ナッシュ)」と呼ばれることもあります。これに対して、従来のアルコール性肝炎は、英語表記の「alcoholic steatohepatitis」から「ASH(アッシュ)」と呼びます。

非アルコール性脂肪肝が増えてくるにつれ、そこから非アルコール性脂肪性肝炎を発症する患者も増えてきました。こうして、非アルコール性の脂肪肝の危険性が認識されるようになってきたのです。

食べ過ぎや運動不足で引き起こされ、10~20%の確率で肝炎へと移行する可能性があるのが、非アルコール性脂肪肝です。

改善するためには生活習慣を見直すことが第一歩。非アルコール性脂肪肝であれば、食生活を中心に、見直していきましょう。

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