肝機能低下はヤバイ!多機能過ぎる肝臓の働き

肝臓の機能は、今分かっているだけでも500種類以上あると言われています。肝機能が低下してしまうということは、これら500の働きが損なわれるということです。

感機能低下が健康にとって如何にリスクとなるのかを正しく知るために、肝臓の働きについて見ていきましょう。

肝臓の働きというと、アルコールの代謝や分解を思い浮かべると思います。確かにそれも間違いではありませんが、これは肝臓の働きの極々一部です。

肝臓には、今知られているだけでも500種類以上の働きがあり、その働きを円滑にするために、2000種類以上もの酵素が肝臓には存在しています。

肝臓は巨大な化学工場のようなものです。あまりに多機能であるため、これだけ技術が進歩した現代でも、肝臓と同じ働きをする人工臓器を作るのは不可能とされています。

代表的な肝臓の3つの働き

たくさんある肝臓の働きを大まかに分けると、以下の3つになります。どれも、人間が生きていくためには欠かせないものばかりです。

  • 代謝と貯蔵
  • 解毒
  • 胆汁の分泌

代謝と貯蔵

人間は食べた物をそのまま栄養とするわけではありません。全て一度肝臓に送られ、栄養として利用できる形に処理されます。これを代謝と言います。

炭水化物の例

  • 小腸でブドウ糖として吸収され肝臓へ送られる
  • 肝臓でグリコーゲンへと代謝
  • 肝臓内に貯蔵
  • 必要に応じてグリコーゲンからブドウ糖へ変換し、血液中に放出

炭水化物を例に挙げましたが、脂質もたんぱく質も、同じように肝臓を経由して代謝されます。肝臓は体の栄養供給基地のような役目を果たしているのです。

解毒

日々の生活の中で、摂取してしまっている有害物質や、体の中で発生してしまう有害物質を毒性のない物質に変えているのも肝臓です。

肝臓で解毒される主な物質

  • アルコール(アセトアルデヒド)
  • 食品添加物
  • 残留農薬
  • 水銀
  • 薬物

例えば、お酒を飲んだ時には、アルコールは肝臓によって解毒されます。アルコールは肝臓でアセトアルデヒドという物質に変えられ、アセトアルデヒドは酢酸に、酢酸は二酸化炭素と水へと、いくつかの段階に分けて無毒化されていきます。

お酒を飲み過ぎてアセトアルデヒドの解毒が間に合わなくなったのが、いわゆる二日酔いの状態です。

肝臓で解毒される物質には、アルコールの他にも、食品添加物や残留農薬、飲み薬などがあります。また、腸内で発生するアンモニアや、激しい運動をしたときに発生する乳酸なども肝臓で解毒されます。

これらが正常に解毒されないと、命にかかわることになってしまいます。

胆汁の分泌

胆汁は脂肪を消化、吸収しやすくして、腸での吸収を助ける働きがある液体です。

この胆汁の分泌も肝臓によって行われています。肝臓によって作られた胆汁は、胆のうで貯蔵され、必要な時に十二指腸、そして小腸へと運ばれます。一日のうちに、700ccから1000㏄もの胆汁が作られています。

肝機能低下による胆汁の分泌障害

肝臓の機能低下によって、胆汁の分泌不良が起こります。

  • 消化、吸収が不十分になり、栄養不足に陥る
  • コレステロール値の上昇
  • 便秘や下痢
  • 体臭や口臭が強くなる

胆汁がうまく分泌されないと、便秘の原因となったり、コレステロール値が上がってしまったりという悪影響があります。

また、胆汁には不要物を排出する役割もあります。胆汁の原料となるのは、壊れた赤血球やコレステロールなどで、これらを腸に流すことで肝臓から排出しているのです。この排泄が上手く出来なくなると、体臭や口臭がきつくなったり、便が臭くなる原因となります。

肝臓の驚異の再生能力

肝臓は再生能力の非常に高い臓器です。少し機能が低下したぐらいであれば、日常生活で正しいケアを行うだけで、健康な状態へと回復させることが出来ます。

例え肝臓の7割を切り取ったとしても、半年もすれば完全に元の大きさにまで戻るとされています。また、炎症などで肝臓の一部が壊死したとしても、再生して元の機能を取り戻します。

このように高い再生能力を持つ肝臓ですが、これはあくまでも健康な肝臓の場合です。肝炎や脂肪肝などで何度も再生を繰り返していると、やがては再生が難しくなってしまいます。

生活習慣の改善で治せるうちに、しっかり肝臓の健康を取り戻すことが大切です。

代謝・解毒・胆汁の分泌と、非常に重要な役割を果たしている肝臓です。いくら驚異的な再生能力があるとしても過信は禁物です。

肝機能低下を放置してしまえば、いつか取り返しが付かなくなってしまいます。肝臓を正常に保つよう、日ごろから心がけていきましょう。

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