肝臓の代表的な4つの病気とその特徴

肝臓の代表的な病気を4つ紹介します。比較的改善の難しくない脂肪肝から、肝炎、肝硬変、肝がんと、治療が難しくなっていきます。

脂肪肝などによって、肝機能の低下を指摘されている人は、肝臓の病気を知ることで、治療の大切さを忘れないようにしましょう。

肝臓の代表的な病気

  • 脂肪肝
  • 肝炎
  • 肝硬変
  • 肝がん

これら4つは完全に別の病気というわけではありません。脂肪肝が肝炎の原因になったり、肝炎が肝硬変の原因になったりと、それぞれつながりを持っています。

脂肪肝の症状が無いからといって放置していると、次の段階の病気へと進行してしまう。という可能性もあります。軽度な肝機能障害といって軽視しないようにしましょう。

脂肪肝

症状

自覚症状はほとんどありませんが、肝機能の低下をもたらします。

原因

お酒の飲み過ぎや食べ過ぎが主な原因となります。詳しくは、脂肪肝を招く4つの原因と症状の特徴をご覧下さい。

治療法

病院での治療ではなく、生活習慣を見直すことで、脂肪肝を改善していきます。詳しくは、脂肪肝の治療法

肝臓に中性脂肪が過剰に蓄積された状態が脂肪肝です。医学的には肝細胞全体の30%以上が脂肪化したものを脂肪肝と呼んでいます。

肝臓は、中性脂肪を貯蔵し、必要に応じて血中に放出しエネルギーとして活用します。しかし、放出される中性脂肪よりも、肝臓に蓄えられる中性脂肪のほうが多くなると、余った中性脂肪をどんどん蓄積してしまいます。

その結果、発症するのが脂肪肝です。4人に1人がかかると言われる肝機能障害。その大部分が、脂肪肝によるものとされています。

肝炎

肝臓が炎症を起こしている状態を肝炎と呼びます。

症状

発熱、全身の倦怠感(だるさ)、白目や皮膚が黄色くなる黄疸など

肝炎の種類

ウイルス性肝炎

日本ではウイルス性の肝炎が全体の80%とも90%とも言われています。肝炎を引き起こすウイルスには数種類あり、その種類によってA型肝炎、B型肝炎、C型肝炎などに分けられます。

アルコール性肝炎

アルコールの過剰摂取、お酒の飲み過ぎによって起こる肝炎です。先にまずアルコール性脂肪肝になり、それが進んでアルコール性肝炎になります。

非アルコール性肝炎

アルコール以外の原因で脂肪肝になり、それが悪化して発症する肝炎が「非アルコール性脂肪性肝炎」です。英語の頭文字をとってNASH(ナッシュ)とも呼ばれています。肥満による脂肪肝が主な原因と考えられています。

肝硬変

症状

初期段階ではほとんど自覚症状がありません。進行すると、食欲不振、体重減少、倦怠感、疲労感。肝臓周辺の痛みや、顔色が浅黒くなることもあります。

原因

慢性肝炎の状態が長く続くことで、肝硬変へと進行します。多くの場合、ウイルス性肝炎が原因となりますが、アルコール性肝炎や非アルコール性肝炎から、肝硬変が起こる場合もあります。

肝硬変とは、肝臓が固く変質してしまっている状態です。肝炎が慢性化し、長い期間経過することで、線維化という現象が起こった結果が肝硬変です。

正常な肝細胞の割合が減っていくと、肝臓本来の機能が果たせなくなってしまいます。また、完全に繊維化してしまった部分は、再生が出来なくなり、元に戻らなくなってしまいます。

結果として、腹水がたまったり、黄疸が出たり、肝性脳症と呼ばれる意識障害が起こったりといった症状が現れるようになります。

肝がん

症状

肝炎や肝硬変と同じような症状になります。肝がんも初期段階では、あまり自覚症状はありません。逆に言うと、自覚できるような症状がある場合は、癌のステージはかなり進行してしまっている場合が多いです。

原因

多くの場合、何かしらの肝臓疾患によって、肝細胞が壊死再生を長期間繰り返した結果、がん細胞が発症すると考えられています。健康な肝臓が突然がんになることは多くありません。

肝がんは大きく分けて、他の臓器のがんが転移してきた転移性肝がんと、肝臓で発生した原発性肝がんがあります。

原発性肝がんの場合、健康な肝臓から、いきなり肝がんになることはほとんどありません。慢性的な肝炎や肝硬変から発展し、肝がんとなる可能性が高くなります。

自覚症状が出にくい「沈黙の臓器」

肝臓の病気は自覚症状が出ないことが多いため「沈黙の臓器」と呼ばれています。この自覚症状が出にくいのは、肝臓の持つ大きな「予備力」のためです。

肝臓の持つ予備力

肝臓は一部が損傷しても、他の部分がその働きを補うことができます。これが予備力です。

損傷の割合が大きくなっていき、予備力ではカバーできなくなったときに、肝臓の異常に気付くことになります。しかし、その時にはすでに症状がかなり進んでしまっているのです。

不調を感じたらすぐ病院に行ったり、定期的に検査を受けたりするなどして早期発見をすることが、症状を進ませないためのカギです。もちろん、日頃から肝臓をいたわることで、肝臓の健康を保つことも忘れてはなりません。

肝機能障害は4人に1人がかかると言われる現代病です。ウイルス性肝炎は、感染が原因ですが、それ以外の肝炎や脂肪肝は、生活習慣によるもの。

例え患った場合でも、生活習慣を見直すことで、改善も難しくありません。重度な肝臓病になる前に、しっかりケアすることが大切です。

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